ジーンズの裾を、鋏で切っただけで、三つ巻き縫いをしていないジーンズは、カットオフジーンズ。
切りっぱなしで、裾がフリンジ状態になっているジーンズのこと。

なんで、カットオフにしないといけないのか。
理由は、人それぞれだけど、自分にとっては、長すぎるジーンズを、裾上げ(丈詰め)した時に、裾のアタリと呼ばれる凸凹がなくなってしまったジーンズを穿くのがイヤだから。
ジーンズ好きにとっては、絶対必要なのは「裾のアタリ」。アタリのない裾上げされたジーンズを穿くのは見え方的に、ちょっと難しいので、カットオフの方が良いかなと。

そもそも、リーバイスのジーンズは、裾の三つ巻きは、金茶色(もしくはイエロー)のステッチで縫われているから、裾から1cmくらいのところに、1本のコントラストのステッチが入ります。


裾のアタリが出来上がっているジーンズを、裾上げするのはタブー。だから、カットオフ。
ジーンズの裾のアタリがなくなってしまうのは、とても残念なこと。自然に穿いた本物のユーズドジーンズでも、ジーンズのランドリーで芸術的に作られたユーズドジーンズであっても、裾の凸凹の白い部分と青い部分がなくなってしまうのは、とても見栄えが悪い。裾のアタリがあるのとないのでは、大きな違い。しかも、裾のアタリが出来上がっているジーンズを裾上げした後に、自分でどんなに穿いて、家庭洗濯しても、ハッキリとした強いアタリは出来上がらない。


しかし、裾のアタリが無くなるからという理由だけで、カットオフにするんじゃないんです。
靴の雰囲気に合わせると言うファッション的な理由で、カットオフにするのは楽しい。
リーバイスのコントラストステッチが、靴に合わないという、ファッション的な理由で、カットオフにする場合があります。
それは、長さを合わせると言う理由もあるけど、靴の雰囲気に合わせると言う理由で、リーバイスのジーンズをカットオフにすることは、とても良い選択です。
代表例は、Clarksのデザートブーツ。
リーバイスの裾のたった1本のコントラストステッチが、似合わないから。
もっと言うと、クラークスのデザートブーツには、裾のアタリの凸凹すら邪魔になる。
ステッチ部部のコントラストと、アタリ部分の白と青のコントラストが、靴の出自と雰囲気に合っていない。

Clarksのデザートブーツは、きっと、紳士的なのだと。
裾の凸凹すら許さない。
だからカットオフ。

ぜひ、Clarksのデザートブーツをお持ちでしたら、試してみてください。なんだかしっくりこない理由が見て取れると思います。
リーバイスのジーンズをカットオフにする理由のまとめ
・アタリの出たジーンズの裾を丈詰めするのは、見栄え的にお勧めしない。ジーンズの見え方には、裾のアタリの存在が不可欠。
・だけど、裾のコントラストステッチが、靴の出自やテイストに合わない場合は、カットオフがお勧め。裾のアタリが邪魔になっている場合もある。
という気づきがありました。
あとがき
デニム生地が、着用中や洗濯機の中で擦れて、部分的にインディゴが剥げ落ちて白く見える部分がアタリ。
英語でもATARIと翻訳されるほどで、日本以外の国でも、ジーンズマニアが注目するなポイントです。
もちろん、裾だけにアタリが出るわけではなく、ジーンズ全体にできます。
みなさんも、ぜひ、日々のジーンズの変化に着目してみてください。
そして、アタリの育ち方によって(見え方によって)、コーディネートできるトップスや靴が、どのように変わっていくのかを楽しんでください。







