ジーンズのプロである、ジーンズ専門のランドリー(洗い工場)が実際に行っている方法をご紹介します。
しかも、ジーンズのアタリを出して凹凸感のあるデニムにして、カッコよく色落ちさせてくれる方法です。
不要なダメージを抑えて、ジーンズを長持ちさせてくれます。
ジーンズをカッコよくするには表で洗って裏で干す
基本は、ジーンズの一番上のボタンだけを止めて、表側にして洗濯機で洗う。干す時は裏返しで。
一番上のボタンを止めるのは、前立て(前開き部分)の左右に、ヘンなシワが入るのを防ぐためです。
表側にして洗うのは、デニムの表面を洗濯機の壁に当てて、アタリを出すため。かつ、ジーンズは、前ポケットの袋布や、裏側に見えるステッチがダメージに弱いから、洗濯機の壁の凸凹に当たって、ほつれてしまうのを防ぐためです。
裏返して干すのは、太陽による日焼けを防ぐためです。一部分に日が当たると、そこだけ、早く白くなるからです。
ジーンズは洗った方が良いって知ってますか?
ジーンズは洗わない方が良いというのは都市伝説です。
特に、タッチイズラブジーンズで使っているシャトルデニムは、柔らかな肌触りを保つために、こまめなお洗濯は必須です。
せっかく穿き込んで、かっこいい色になってきた頃に、ボロボロで穿けなくならないように、必ず洗ってください。
ジーンズは洗わないと、汗や埃や脂などで、切れやすくなります。
デニムは、生地を構成する経糸(たていと)と緯糸(よこいと)の「ゆとり」があります。
なので、綿100%の生地でも、伸び縮みがあります。この部分が、汗や汚れで固まった状態だと、目詰まりを起こして、生地の伸び縮みがなくなります。
そして、生地の動きが制限されると、引裂き引っ張り強度が低下します。デニム生地の損傷の原因です。
また、デニム生地を構成する、経糸(たていと)と緯糸(よこいと)自体の「ほんわり」とした綿の「風合い」も、汚れがついたままの状態だと、泥汚れがついた「雑巾をしぼったままの状態」のように、固くなってしまいます。
是非、お洗濯で、ジーンズの「やさしい感じ」を取り戻してください。
肝心の洗濯頻度は、夏なら1日穿いて洗濯するのがお勧めです。冬でも2~3日穿いた洗濯するのがおすすめです。
お洗濯の目安は、夏なら、1日穿いてお洗濯。冬でも、2~3日穿いたらお洗濯。をオススメしています。
こまめなお洗濯は、デニムの長持ちの秘訣です。
柔軟剤は入れない
理由は二つ。
どんなに再汚染防止剤が入っていたとしても、水の中に溶け出した汚れが再付着する可能性が高いから。
そして、ジーンズから離れたインディゴの微細な粒が、ジーンズに再付着すると、ダサい色落ちになるからです。
ちなみに、ユーズド加工を施すジーンズの洗い加工工場では、デニム生地の表面のインディゴ色の部分を削るシェービング工程や、専用の大型洗濯機での洗い工程を終えた、乾燥前の最終工程で、柔軟剤を投入する場合があります。
どんな場合かというと、メーカーが、消費者に、店頭で、柔らかいジーンズですよというイメージを与えたいと思った時に、工場に柔軟剤の投入を指示する場合です。
つまり、乾燥前だけど、ユーズドジーンズが出来上がった段階で、柔軟剤を入れているのです。
なので、一般の方が、ジーンズを穿いて、ご自宅の洗濯機で洗う時は、「ユーズドジーンズになりきっていない状態」で柔軟剤を入れるのは、ジーンズのアタリという凹凸が出にくくなるので、お勧めしません。
デニム生地は、インディゴ染めの為、他の衣類に色移りします。
インディゴ染めの為、他の衣類に色移りします。
白物とは、分けて洗ってください。
ある程度インディゴの色が薄くなってきたら(=水色になってきたら)そんなに気にしなくても大丈夫です。