2026-02-19

シュリンクトゥフィットとプリシュランク

2000年にリーバイ・ストラウス ジャパンで働く機会を得てから、ずいぶん時間が経ちました。年数的には2006年までと決して長くはないものの、当時は体力の限界まで働きました。とりわけ、会社の業績を左右する数量を生産し続ける「レットタブシリーズ」の商品企画に携わるということは、プレッシャー、自負、学びという矛盾をはらんだ感情や思考が常に引き合っては離れない、壮絶で貴重な体験でした。その中でも、ヴィンテージの復刻とは異なる「レギュラー」と呼ばれる501の商品企画の仕事に携わることが出来たことに、感謝をしています。

それはデニム業界の頂点でありアイコンでもある501という品番をつけた、復刻ではない、かつ赤耳ではない、当時1万円台前半で販売される、Fit(形)・Finish(見た目)・Fabric(生地)の全てにおいて新しい価値を持ち、格好良く、かつ必ず売れなくてはいけない、まるでスポーツの常勝チームのような存在でした。

しかも、紙面で存在する「501マニュアル」というルールを守ることは当たり前だけど、日本のリーバイスだけではなくサンフランシスコ本社のリーバイスからも見た目に「501らしさがある」と認められるジーンズでないといけない。

その開発の中で特に印象深いのが、501専用の基準であるコーンミルズ(Cone Denim)のシュリンクトゥーフィット(shrink to fit)と呼ばれるデニムや、プリシュランク(preshrunk)と呼ばれるデニムの開発を目の当たりにしたこと。その歴史と、デニム生地の本質に触れることの出来た貴重で光栄な経験でした。

自ら課した501であるためのルールに基づきながら、それでも変化をし、そして多くの人に愛される。物凄いことだと思います。この貴重な存在は、今の私とタッチイズラブ®︎ジーンズに、多大な影響を与えています。

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