デニムは天然繊維の綿で出来ている事に加え、縫製時のサイズのばらつきや、縫製後に行われる製品洗いの工程で判明する縮率の違いにより、出来上がりサイズのばらつきが発生します(ジーンズは一部を除き、製品洗い後の商品が店頭に並んでいます)。
デニム業界の場合、商品の完成品検査でウエストでもレングスでも2cmくらいのばらつきがあり、大量生産では不可避です。
私自身、この天然繊維かつ手作業の縫製、そして最終工程には製品洗いがある商品について、技術的あるいは品質管理的な問題がゼロだとしても、2cmくらいの誤差に関しては不可避な事だと思っています。
しかし、デニム業界以外の有名なアパレル企業に勤務されているプロでも、この件に関する周知は低いのが現状です。そんな不可避なサイズのばらつきが発生するなんて想像はつきにくいのです。
消費者の方の場合、店頭で試着して購入する場合でも、自宅で穿いて見たらなんだか変だ、という事があります。通信販売でしたら、なおさら不満が募ります。だって、良いと思ってお金を払って商品を購入したのに実際に着用してイマイチでしたら、ガッカリして当然です。
ただし店頭で試着し購入した方でも、お店で試着した腰位置と自宅で穿いた時の腰位置が違うと、見え方が全く違う、という事例が少なからず発生します。この様な穿き方の違いが、サイズ感や見栄えに影響を及ぼします。
長くなりましたが、
①デニムは製品のサイズのばらつきが不可避
②一般的に、衣料品のサイズのばらつきは、良い商品と思われていない
③消費者側からしたら、満足度に占めるサイズ感の割合は高い
上記から、タッチイズラブジーンズストアでは、店頭でのサイズ合わせと穿き方の確認、そして出来上がりを店頭の鏡で確認という事に、ずっとこだわってきました。
製作時には、デニム業界の不可避な2cm程度の誤差を、出来るだけ少なく0mm〜5mmにする事を基本としてやってきました。
追伸、
タッチイズラブジーンズの場合、0mm〜5mmの誤差で製作しても、出来上がりの試着をした瞬間から、あるいは、膝の屈伸や椅子に座ったそのときから、お客様のサイズに変化しフィットしてしまいますので、誤差があってもなくても関係ないかもしれませんが、対面で販売している者の責任として、サイズのブレは微差(0〜5mm)の範疇に留める様、製作努力をしております。